ご挨拶

的場 聖明
京都府立医科大学
大学院医学研究科
循環器内科学講座

 このたび関西医科大学・塩島一朗先生の後任として日本循環器学会近畿支部の支部長を拝命いたしました。支部長にご指名いただきましたことを大変光栄に思いますとともに、その責任の重さを感じ、これまでの多くの先生方により築かれた近畿支部のさらなる発展に誠心誠意努めさせていただく所存です。皆様のご指導ご鞭撻を何卒宜しくお願い申しあげます。

 現在、世界は人口の高齢化の真っ只中で、高齢化先進国である本邦の日本循環器学会の果たすべき役割は、益々多くなっています。日本循環器学会が、関連学会と共同で「脳卒中と循環器病克服5カ年計画」を作成し、ついに2019年12月「脳卒中・循環器病対策基本法」が施行されました。現在、各都道府県に「循環器病対策推進計画」が策定中で、今後、近畿支部としても近畿2府4県の計画策定およびそれに基づく診療体制整備をサポートしていければと考えています。

 また近畿支部の重要な活動として地方会の開催があります。地方会は若手医師の発表の場であるとともに、医学・医療の課題を学ぶ場でもあります。さらに男女共同参画フォーラムや教育セッション、ハンズオンセミナーなどを通して日常診療の課題解決に役立つ最新の情報を提供する場でもあります。新型コロナウイルスの感染拡大のため、2020年から地方会開催形式もオンライン形式となり、遠隔地からの参加が容易になる一方、会員同志が直接話す機会が奪われました。今後はできるだけオンサイト開催を考慮しつつ、フレキシブルな対応で学会活動を盛り上げられればと思います。心血管病に関わる多くの会員の相互交流や活発な議論は、大変重要です。今後の地方会の開催様式も様々な変更を余儀なくされるかと考えますが、会員の皆様のご理解・ご協力をお願いする次第です。

 日本循環器学会はこれまで循環器疾患の予防・啓発、医療体制の確立、人材育成、研究の推進など様々な分野で活動してきました。近畿支部におきましてもこれらの活動を活性化し、近畿の循環器診療の質の向上を目指していきたいと思います。会員の皆様の暖かいご指導・ご支援を何卒よろしくお願い申し上げます。

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